金銭要求と「脱会ビジネス」

繰り返される金銭要求

これまで述べたように、1999年以降、かくも執拗に摂理に反対してきた者たちは、女性スキャンダルに根ざした反対運動の陰で、これまでキリスト教福音宣教会(通称「摂理」)に対し、高額の金銭要求を繰り返してきたという事実が、2010年以降、メディア数社の報道により一般に知られるところとなった。

すなわち、2001年、鄭明析牧師に対する数々の刑事告訴はすべて「嫌疑なし」として一旦捜査が終結したにもかかわらず、その後、鄭明析牧師と摂理に反対する人々は、今度は韓国警察の捜査権が及ばない海外での性的暴行事件をでっち上げ、鄭明析牧師による海外宣教を妨害していたが、その陰で、摂理反対組織「エクソドス」の会長をつとめた金DHは、2005年11月17日、キリスト教福音宣教会(摂理)に対して20億ウォン(日本円で約2億円)を要求していたことが明らかになったのである。これに対し、摂理側は、何ら非がないとして、金DHからの金銭要求を拒否したところ、彼を中心とする摂理反対組織「エクソドス」は、2006年4月18日、女性たちに、鄭明析牧師から2006年4月に中国で性的被害を受けたとして、記者会見を開かせたのである。しかし、彼女たちの主張が客観的事実と明らかに矛盾していることは後述するとおりである。

金DHは2008年、鄭明析牧師が中国当局から韓国へ身柄引き渡しの決定がなされた際にも、摂理側に対し、要求金額を1億4000万ウォン(日本円で約1400万円)に下げて、改めて金銭要求したことも明らかにされた。そして再度、摂理側が金DHの要求を拒否した結果、鄭明析牧師は前述の女性たちの告訴により結果的に収監されたのである。

金銭トラブルと除名された元信者たち

鄭明析牧師が収監された後も、摂理に反対する者たちは「鄭明析牧師についての告訴・告発が続けば、調査を受けて量刑が長くなる」と脅迫して、個人的な金銭問題を解決しようとしていた。実際、「エクソドス」の中心人物とつながりがあるといわれている金JHは、金DHと同じように摂理側に金銭を要求し、5億ウォンを提示したものの、これを拒否されるや、マスコミを利用して反対活動を行おうと試みた。

この金JHはキリスト教福音宣教会(摂理)に長年在籍し、2009年3月から7ヶ月間、宣教会の要職についていたが、被害者70名以上、総額34億ウォン(日本円で約3億4000万円)以上の詐欺行為により、数々の被害者から告発されるなどしたため、キリスト教福音宣教会から除名された人物である。詐欺行為に関しては、一部は債務を弁済することを条件に告発が取り下げられたものの、金JHは最終的に、2012年10月19日、ソウル東部地方裁判所において懲役1年6ヶ月(執行猶予3年)の刑事三審有罪判決を受けている。このほか、騙取した金銭の返還を求められる等、自らの行いの結果として金銭に窮するようになっていたのである。

そして、金JHと行動を共にしながら鄭明析牧師と摂理を反対してきた金GCもまた、キリスト教福音宣教会(摂理)に30年在籍したが、除名されている。在任当時、担当教会の公金を横領して株式に流用するなどの不正を行い、その後も貸金返還請求訴訟を起され、2012年裁判所から貸金返還命令を受ける等、やはり金銭に窮してきた者であった。

彼らは、キリスト教福音宣教会(摂理)の内部において金銭トラブルを引き起こし、騙取したり、借りたりした金銭を返せなくなると、被害者のため、社会のためという大義名分を掲げて、鄭明析牧師と摂理を反対・批判し、自らの責任を転嫁しようとした。そしてその手段としてマスコミの耳目を引き寄せ、摂理に対して脅迫と金銭要求を行っていたのである。金銭という本来の隠れた目的のために「被害者」と称する女性、マスコミを利用し脅迫するという点が、前述の「エクソドス」と酷似している。

「脱会ビジネス」に手を染める人々

摂理に反対してきた人々は、摂理側が金銭要求を拒否すると、今度は反対活動をエスカレートさせると共に、会員たちが摂理を脱会する支援をすると称して「脱会ビジネス」を行うようになった。これに最近加担するようになったのが、韓国異端相談所の所長をつとめるJ氏である。J氏は牧師であり、2012年7月7日に東京で開催された「摂理問題を考える集会」にゲストとして招待された人物だが、下記のとおり、数々の前科と共に民事訴訟で多額の損害賠償を命じられたという経歴を有している。そのような中、「脱会(強制改宗)ビジネス」がJ氏の大きな収入源であることが明らかになっている。裁判所から金融取引情報の提出命令を受けた結果、『相談料、治療教育費、後援金、改宗費』等の名目で、過去3年4ヶ月間に少なくとも3億ウォン(日本円で約3000万円)以上の金額が個人口座に入金されていたことが判明している。

<J氏の裁判・有罪判決履歴>
1) 2005.4.13 刑事1審 暴処法違反(共同監禁、強要)懲役10ヶ月 執行猶予2年
2) 2006.8.10 刑事2審  暴処法違反(共同監禁、強要)懲役10ヶ月 執行猶予2年
3) 2008.10.23 確定宣告 暴処法違反(共同監禁幇助、強要)懲役10ヶ月 執行猶予2年確定
4) 2008.12.19 民事1審 損害賠償 連帯2000万ウォン賠償
5) 2008.6.13 民事2審 損害賠償 連帯3200万ウォン賠償
6) 2008.10.9 確定宣告 損害賠償 連帯2500万ウォン賠償確定
7) 2008.1.24  民事1審 損害賠償 連帯2500万ウォン賠償
8) 2009.10.7 民事2審 損害賠償 連帯2200万ウォン賠償
9) 2010.2.11 確定宣告 損害賠償 連帯2200万ウォン賠償
10) 2001.4.3 刑事1審 名誉毀損 罰金100万ウォン
11) 2001.10.11 刑事2審 名誉毀損 罰金50万ウォン宣告猶予
12) 2001.12.14 確定宣告 名誉毀損 被告上告棄却 罰金50万ウォン宣告猶予
13) 2007.12.14 刑事1審 名誉毀損 罰金50万ウォン
14) 2008.5.29 刑事2審 名誉毀損 被告控訴棄却 罰金50万ウォン
15) 2009.9.25 刑事3審 名誉毀損  被告上告棄却 罰金50万ウォン確定
16) 2011.11.2 民事1審 名誉毀損、著作権法違反 被害者の教会に2000万ウォン賠償
17) 2012.10.4 民事2審 名誉毀損、著作権法違反  裁判中
18) 2012.1.18 刑事1審 名誉毀損、著作権法違反  罰金200万ウォン
19) 2012.10.18 刑事2審 名誉毀損、著作権法違反  罰金200万ウォン
20) 2012.10.19 名誉毀損、著作権法違反 裁判中

他人や団体を異端であると断定し、信者の家族や元信者たちから種々の名目で金銭を受け取るという「脱会ビジネス」はJ氏のみならず、複数のキリスト教の牧師やコンサルタントたちの間でも広まっており、日本でも珍しくない。そこにはもはや純粋な教理に基づく「異端」の議論はない。あるのは捏造されたスキャンダルにより社会に植えつけられた負のイメージに基づく誤った「異端断罪」である。そこで牧師を名乗る者がしていることは、神への愛とキリスト信仰を力ずくでもぎ取ることに他ならず、彼らは必ずしも脱会させた者を神とキリストに導かない。キリスト教の聖職者として「異端」(より一般的な言葉でいえば「カルト」か)から「救う」からには、その前提として、より真実で次元の高い信仰の道を示すことが聖職者としてのあるべき姿だが、それを怠っているならば、単に「脱会ビジネス」に手を染めている俗人以上に罪深い。

神を教えず、キリストに導かず、ただ「異端断罪」だけを行う理由は自明である。鄭明析牧師と摂理を激しく反対し、脱会させるためには手段を選ばず、相談料と称する謝礼金が驚くほど高額なのは、それが単なる人助けではなくビジネスだからである。あるいは、ある人々にとっては同時に「カルト」に対する報復と正義感の体現、売名等、自己目的実現の手段として、ビジネス以上の意味を持っているのかもしれない。

→「物証なき裁判」